アウトプットブログ

現役医学生の日々の生活での気づき、日記を記しています。趣味は読書、運動です。「明るく、楽しく、元気よく」「人として正しいことをする」をモットーに日々精一杯生きております。興味がある方はみてください。コメントくださるとありがたいです。

多くの人に知ってほしいこと

おはようございます。しゅうです。

 

昨日、美容家の佐伯(さえき)チズさんがALSと診断されたことを文書で公表しました。

 

これに関して、自分の思ったことを書きたいと思います。

 

初めに、ALSとは筋萎縮性側索硬化症という病気で、平均生存期間が発症後3~5年の難病である。この病気は、かつて、”わからない、治らない、もうからない”で有名の神経内科疾患の代表的な難病です。医学を学んでいる自分としては、神経内科のイメージは、疾患の機序が興味深く、治療法も確立されておらず、理解が大切で学生が嫌いがちというイメージが非常に強いです。

ALSの詳細は難しいので省きますが、簡単に言うと体が運動するために働く神経(脊髄)が変性・萎縮して、筋肉に刺激がいかないために筋肉が衰えていき、筋力が低下する疾患です。この説明では、握力が落ちるのかな、痩せるのかなって思うかもしれませんが、もっと恐ろしく、進行していくと咀嚼できない、飲み込めない、会話できない、手足が動かない、最後には呼吸ができない、そして人工呼吸を付けない場合3~5年の間で命を落とします。

 

ここからわかるように、いかに日常生活のすべての動作で筋肉、神経を使っているかを実感します。ただ、不思議なことにこの病気では、感覚の神経と一部の運動の神経は保たれるため、眼は動きますし、痛みや熱さ、便意は感じます。顔がかゆい、手が痛い、トイレしたいと思っても自分では体が動かすことができないため、日常生活ではほとんど何もできない状態です。また、さらに恐ろしいことにこの病気の治療法はないのです。とんでもなく恐ろしいものですが、この病気で苦しむ人が日本に薬1万人ほどいます。

 

自分は、この病気を学んだ時恐ろしいなと思った。また授業でこの疾患の患者さんが人工呼吸をつけたくないといったとき、どうしますか、考えてみようってのがあり、とても考えさせられたのをよく覚えています。尊厳死安楽死などにつながる話でこれについてはまた後日書きます。

 

今回は、有名人の方がこの病気であることを公表したわけであるが、今は歩くことが難しく、車いす生活で、また話すことも難しくなっているそうだ。典型例では、ここから徐々に病気は進行していき、上記に書いたようになる。

 

佐伯さんは、youtubeにあがっている動画で素晴らしいことを述べています。ぜひ、一度見ていただきたい。一番つらい本人がここまで強く前を向いている。こんなつらい状況なのにまだ他人のことを思いやれる心を持っている。自分もこんな人間になりたいと思った。

この世界は残酷で、どれだけいい人でも運命には逆らえないし、悪いことばかりしているのにうまくいっているようにも見える。理不尽なことは多くあるが、それでも今自分ができることを今日も精一杯やっていきたい。

どんな状況であっても、”感謝すること” ”他人を思いやること”

これらを忘れず生きていきたいと改めて思いました。

 

このような疾患があるということを少しでも多くの人に知ってもらえたらなと思い書きました。

また、理不尽だらけの医学の世界で将来活躍できるよう、改めて頑張りたいと思いました。

 

とりま、今日もやれることがむしゃらにやっていこう!


美容家・佐伯チズさんが難病公表 自立歩行困難に(20/03/23)